百人一首は特殊か?
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▼ 2011年3月1日(火) 22:23:19
音長律の動画をご覧になった関西の先生から次のようなご質問をいただいた。
- 音長律分析研究の対象は、百人一首も物売りのかけ声も、日常一般の発話ではなく、それ独特の目的・様式に合わせたやや非日常的な抑揚で、特殊な発話素材(音源)に属するのではないか?
おっしゃるとおりだと思います。音声はその時々の目的や様式に合わせて、最適になろうとするでしょう。
このとき思うことは、次の二つです。
- その場その場に最適な音声のリズムや抑揚を創り出す脳には、それが最適だと判断する根拠があるはず。
- 日常と非日常を分けるということはよくありますが、どちらも同じ脳を使っているはず。
つまり、日常であれ非日常であれ、どのような発話場面でも、その場に特化しながら、同じ脳が創り出しているわけですから、音声の中には、脳の持つ普遍性と、その場の持つ特性が同時に含まれているのではないでしょうか。
日常一般の発話から抽出した規則だから、脳に普遍的だとは言えないでしょうし、非日常だから脳の普遍性は含まれていないとも言えないでしょう。
このあたりの百人一首朗詠の特性については、「なぜ百人一首だったか?」にも書きました。
百人一首朗詠から抽出された独特の音長律が、他の発話場面ではどうなのかを、民謡や歌謡曲や呼び声や売り声などと、広く見ていきながら、普遍的なものを見つけ出そうとしているのです。
百人一首朗詠の音長律動画は ⇒こちら
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関連ページ
2011年2月27日(日) 19:00:46 ⇒なぜ百人一首だったか?
2011年2月22日(火) 10:51:24 ⇒音長律とは
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細かい統計的数字は未発表(できればこの6月のLET英語学会で発表したい)ですが、概要はこちらです。
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