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百人一首朗詠とマジカルセコンド2秒±1

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▼ 2011年6月9日(木) 23:25:41

百人一首の朗詠は 長々と音を引き伸ばして詠じられる。
57577の31文字を 20秒もかけて歌い上げる。

上句と下句の最後の音は3〜5秒も引き伸ばされている。

こう見ると いかにものんびりしているように思われる。

ところがどっこい、呼気段落長2秒の壁にしたがっているのだから、面白い。脳の認知特性を無視しては、芸術も成り立たないようだ。

どういうことかというと、じつは57577の音声の主要部分は マジカルセコンド2秒±1に収まっているのだ。

百人一首に見る音長律の入れ子構造 (1) で紹介した、百人一首朗詠の句ごとの平均継続時間は、下の図表の通り。
1句、2句、4句は、マジカルセコンド2秒±1の範囲にあることはすぐ分かる。
  • 句ごとの平均継続時間
  • 1句 1.298 秒
  • 2句 1.790 秒
  • 3句 4.852 秒
  • 4句 2.296 秒
  • 5句 6.656 秒

3句と5句は、マジカルセコンド2秒±1の範囲を越えているじゃないかと思われるかもしれない。

ところがである。3句も5句も、最後尾の音は長々と引き伸ばされていることを差し引くと、みごとに「マジカルセコンド2秒±1の範囲」に収まるのだ。

どういうことかというと、引き伸ばされる音は、新しい情報を含まないのだから、ことばの理解と言う点では、ないのと同じことになる。

いや、むしろ、音が引き伸ばされることで、「ここで終わり」と言う終止符の役目も果たすことになる。

そこで、3句と5句の最後尾音を調べると、次のようであった。
  • 最後尾音の平均継続時間
  • 3句 3.693 秒
  • 5句 4.761 秒

これを句の平均継続時間から差し引く。
  • 3句 4.852 - 3.693 = 1.159 秒
  • 5句 6.656 - 4.761 = 1.895 秒

ところで、最後尾音自身の出だしの音声は必要なわけで、それは、だいたい 0.2〜0.3 秒もあればよいから、0.3 秒としておく。すると、3句と5句で実際に音を理解するのに要する時間は次のようになる。
  • 3句 4.852 - 3.693 + 0.3 = 1.459 秒
  • 5句 6.656 - 4.761 + 0.3 = 2.195 秒

この補正値を使って、もう一度句ごとの平均継続時間を見ると、次のようになる。
  • 句ごとの平均継続時間(補正済み)
  • 1句 1.298 秒
  • 2句 1.790 秒
  • 3句 1.459 秒
  • 4句 2.296 秒
  • 5句 2.195 秒

百人一首の朗詠は ゆったりしているようだが、ヒトの脳の認知特性に合致していることが分かる。
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マジカルセコンド2秒±1」とは、ヒトが一息でしゃべったときの標準的な発話時間のことである。

一息でしゃべろうとする内容量によって、発声時間は伸び縮みするのは当然なのだが、おもしろいことに、1秒以下で収まるような短すぎる発声は長くなるようにゆっくりしゃべり、3秒を越えるほど長いときは早くしゃべって2秒に近づけようとすることがわかっている。

これらのことは、英語の音声データベースを使った呼気段落長解析で明らかとなった。

参考記事 ⇒「ニュースミント 第20号」 英語のしゃべりは3秒以下だった