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時枝誠記のリズム論

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▼ 2011年3月5日(土) 00:12:32

古い話しだが、さかのぼること70年前に、言語学者の時枝誠記は、音声のリズムについて、「言語に於ける源本的場面としてのリズム」との小見出しを立てて、次のように喝破した。
  • 音声の表出があって、そこにリズムが成立するのでなく、リズム的場面があって、音声が表出されるということになる。音声の連鎖は、必然的にリズムによって制約されて成立するのである。更に進んでいうならば、単音の結合が音節を構成し、その上にリズム形式が現れるのではなく、逆にリズム形式が音節を構成し、音節に於ける単音の結合の機能的関係から、単音の類別が規定されるといわなければならない。

そして、こうした思想の実践的結論を提起している。
  • 従来単音より連音へ、更にアクセント、リズムへと、原子論的段階によって組織せられた音声学に全く逆の方向即ち、リズムより音節へ、更に音節より単音への組織を要請するものである。(引用「国語学言論」)

敢えて読み解くと次のようなことではないだろうか。
  • 人の発声(音のつながり)にはリズムがある
  • そのリズムは、音がつながった結果として、リズムが成立するのではない。
  • その逆である。
  • まずリズム(形式 or 場面)があって、それにあわせて(制約されて)音が埋め込まれていく。
  • よって、音声言語の研究は、リズム⇒音節⇒単音 と言う順に組み立てていかねばならない。

音数律や拍節律(拍節法)の制約を受ける歌謡や詩歌は、確かにまず形式があって、次にそこに文字(音)が埋め込まれていくように見受けられることが多い。

だとしても、日常の会話や朗読もそうなのだろうか?・・・1年前の私なら、そう思って読み捨ててしまったかもしれない。

しかし、呼気段落研究で、美しいまでの規則性を見つけてしまった今となっては、時枝誠記の「リズムは言語の源本的場面だ」と言う一声に、「まったくだ」と同意することが出来る。

理由は簡単明瞭だ。

脳がそのようにしている(はずだ)から。

呼気段落研究でデータを取り、解析して、数学的にシンプルな関数を得るということは、そこに明確な原因があるからだ。その原因と言うのは、言語を操る話者の脳と言うことになる。

もちろん脳科学的に詳しい仕組みは分からない。しかしはっきり言えることがひとつある。それは
  • しゃべり始める前に すでに
  • しゃべる速度と しゃべる時間が決まっている
  • すなわち
  • 音になる前に、音の書式(リズムor指示書)が出来ている
ということだ。



こうして、呼気段落研究は 期せずして、時枝が喝破した方法論「リズム⇒音節⇒単音」のコースに似て、「呼気段落⇒内部構造としての音長律(音長句)⇒・・・」の道を進むこととなった。

時枝の「リズム的場面」を、音長律研究風に言い換えると、「入れ物としての呼気段落の音の輪郭」となるであろうか。



長くなったが、最後に城生佰太郎から引用して終わる。
  • まず人の耳に飛び込むのは、プロソディのレベル、すなわち、アクセント、イントネーション、リズム、音節構造、発話速度、声の大小・・・なのです。(日本語研究所)
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  1. ひとつは 呼気段落長の度数分布
  2. もうひとつは 呼気段落での話速分布と話速制御関数

  1. 呼気段落長の度数分布
    一息でしゃべる47,620フレーズ(英語)の継続時間の度数分布を調べたところ、見事な対数正規分布となった。
    横軸が時間(秒)、縦軸が度数
    対数正規分布と言うのは、数値の対数を取って図にすると、左右対称のきれいな正規分布を成すもののことである。
    自然界や社会の統計で見かけることができる。
     
  2. 話速分布と話速制御関数
    横軸に呼気段落に含まれる単語数、縦軸に話速(1秒間に話される単語数 WPS)を取って、47,620フレーズ(英語)の散布図を製作(Z軸方向が度数)したところ、牡蠣の殻を伏せたような盛り上がりを見せた。
    原点付近から右方向に伸びる赤い曲線が、単語数ごとの話速度平均値曲線(対数曲線でピタリと近似された話速制御関数)で、単語数が増えるほど早くしゃべる仕組みがわかる。
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